資源上の制約が少なく、原材料費が安価であるという利点を持っている、次世代型のカルコゲナイド薄膜太陽電池の性能向上を目指して、成膜技術を検討した。CZTSe化合物を蒸着したプリカーサを硫化してCZTSSe薄膜太陽電池を作製する、新たな成膜技術である3S法を開発した。3S法において、高温硫化とアルカリ金属添加を行うことで、CZTSSe薄膜太陽電池の開放電圧を720 mVに向上させることができた。CTS薄膜太陽電池では、銀とアルカリ金属を添加したプリカーサを高温硫化することで、世界最高の開放電圧302 mVを達成した。
|