海馬依存性学習や覚せい剤依存形成に関わる受容体型チロシンホスファターゼのPTPRZシグナルの解明を目的とした。新たに作出されたホスファターゼ不活性型変異ノックインマウス(Ptprz-CS)および、恒常的活性型変異ノックインマウス(Ptprz-ΔD2; ホスファターゼ活性の制御ドメインD2を欠く)を解析した結果、PTPRZのPTP活性は、海馬依存性学習にはほとんど関与せず、覚せい剤応答性を増強していることが判明した。さらに、これまで不明であったPTPRZの活性制御の分子基盤を解明し、その生理的意義についても動物個体レベルで実証した。
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