BDNF pro-peptideとうつ病の関係を検証した。最初にBDNFプロペプチドがヒトCSFに存在し、ウエスタンブロッティング法により簡便に検出可能であることを示した。次に、27人の統合失調症患者、18人の大うつ病性障害、および27人の健康な対照において、CSF濃度を調べた。男性と女性を別々に調べたところ、MDDの男性ではBDNF pro-peptideのCSF濃度が男性のコントロールよりも有意に低いことが見出された。しかしこの違いは女性の被験者では見出されなかった。これらの結果は、特に男性においてCSF中BDNF pro-peptideレベルの低下がMDDと関連することを示唆している。
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