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2019 年度 実績報告書

視床下部新規領域が司るburying行動と自閉症における常同行動との関係性

研究課題

研究課題/領域番号 17K07080
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

堀井 謹子  奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (80433332)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードurocortin 3 / 自閉症 / BTBR / 外側中隔 / 常同行動
研究実績の概要

これまでの研究により、Perifornical area of the anterior hypothalamus (PeFAH)のニューロンは、自閉症にみられる行動の1つである繰り返し行動に関与することがわかっている。薬理遺伝学DREADDの方法により、PeFAHに存在するウロコルチン3産生神経細胞を特異的に活性化したマウスでは、げっ歯類における常同性繰り返し行動の指標のひとつである、marble burying試験のスコアが優位に増加することがわかった。
そこで、自閉症のモデルマウスの一種として知られるBTBRマウスの脳を用いて、PeFAHとその投射先である外側中隔を中心に、組織学的な解析を行った。BTBRマウスの脳切片を用いて、視床下部の形態を調べたが、正常B6マウスのものと差異は認められなかった。また、PeFAHにおけるウロコルチン3産生ニューロンとその外側中隔への投射を調べた。PeFAHにおけるウロコルチン3産生神経細胞は、正常な野生型B6マウスのものと差異は認められなかった。また、それらニューロンの外側中隔への投射を調べた結果、ウロコルチン3陽性神経線維は、正常B6マウスと同定度みられるものの、中隔自体の形態が正常マウスと大きく異なっていた。
BTBRマウスの脳における形態学的な異常は、脳梁の欠如、側脳室の欠如、海馬の外側方向への偏り等が知られている。本研究では、中隔の形態異常が見つかったが、この形態変化は、側脳室の欠損や、脳梁線維の中隔への侵入が関係している可能性が示唆された。一方、視床下部PeFAHのウロコルチン3陽性ニューロンや外側中隔への投射についてはほぼ正常であった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 2019

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Perifornical hypothalamic neurons promote risk assessment behavior to a novel object2020

    • 著者名/発表者名
      Horii Noriko1, Nomoto Kensaku, Kikusui Takefumi, Nishi Mayumi1
    • 学会等名
      日本解剖学会
  • [学会発表] 新奇物体に対するリクアセスメントを促進する視床下部ニューロンについて2019

    • 著者名/発表者名
      堀井謹子, 野元謙作, 菊水健史, 西真弓
    • 学会等名
      日本神経科学会

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公開日: 2021-01-27  

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