本研究では、小脳の機能異常により運動失調を生じる遺伝性の脊髄小脳失調症(SCA)に焦点を当て、低濃度baclofenを経口投与すると活動依存的に運動機能が改善するメカニズムを調べることを目的とした。そのために、マウスを用いて小脳の神経細胞を活動依存的にラベリングして実験を行う新しい手法を検討したが、ばらつきが多く、ラベリングの効率も低くて実験を行うことが困難であることが判明した。また、SCA3モデルマウスを用いて低濃度baclofenの小脳への作用を検討し、小脳以外での作用が運動機能の改善に関与する可能性を得た。
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