本研究は①精神疾患,特に自閉症,統合失調症と相関するヒト染色体変異を反映した精神疾患モデルマウス(遺伝モデル)を新規に作製する事,そして②自閉症患者で高頻度で認められる『てんかん発作』に関し,自閉症と相関する染色体変異との間に有意な相関が認められるかを解析する事にある.本期間では,既に作製したヒト15q25.2-25.3欠失モデルマウスに加え,ヒト15q13.3欠失モデルマウス,さらにヒト15q11-13間に存在するGABA受容体クラスター欠失モデルを新たに作製した.またてんかん発作の薬理試験を実施,Flurothyl吸入型による安定した実験系により,15q13.3において有意な相関を認めた.
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