シスチノーシスは常染色体劣性遺伝疾患であり、原因遺伝子であるCtns遺伝子を欠損したマウスでは、ヒトと同様に全身性にシスチンが蓄積する。しかしながら、組織におけるシスチン量はマウスの遺伝的背景に大きな影響を受けることが報告されている。本研究の成果により、その原因遺伝子はマウス第12番染色第上に存在し、候補領域に存在する芳香族炭化水素受容体遺伝子の“G”から“A”の置換が原因である可能性を示した。さらに、Ctns遺伝子欠損細胞を用いたメタボローム解析により、Ctns遺伝子を欠損すると細胞内のグルタチオン量が有意に減少し、細胞の抗酸化作用が低下することが示唆された。
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