蛍光タンパク質tdTomatoを発現させたPD-L1欠損B16F1細胞を低濃度のエチルメタンスルホン酸で処理し、細胞に変異を導入した。この変異細胞をマウスに経脾移植し、肝臓に転移した169のクローン細胞を回収した。回収した細胞を再度マウスに経脾移植して、本当に転移能を獲得したかを確認したところ、ほとんどの細胞で転移能が獲得されていた。これらの転移能が獲得された細胞はを「抵抗性がん」に変化したとみなし、複数の細胞を選択してRNAseqをおこなってORF上の変異原やRNAの発現量変化を確認した。前年度に絞り込んだ免疫チェックポイント阻害回避経路に関して、CRISPRによるノックアウト細胞を作製し、真に有効かどうかの検証実験をおこなった。また、転移を抑制するとされる候補阻害薬に関しては、阻害剤の投与実験をおこなって、PD-L1欠損との併用効果が見られるかを確認した。
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