研究課題/領域番号 |
17K07185
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腫瘍生物学
|
研究機関 | 奥羽大学 (2020) 東京医科歯科大学 (2019) 関西学院大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
荒木 啓吾 奥羽大学, 歯学部, 講師 (50756674)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | E2F3d / マイトファジー受容体 / ミトコンドリア / 癌 / E2Fファミリー / オートファジー / 悪性がん細胞 |
研究成果の概要 |
がん細胞は悪性化の過程において様々なダメージがミトコンドリアに加わる。そのため、がん細胞の生存・増殖のためには、ミトコンドリアの品質を維持・管理する分子機構が必須である。本研究では、がんの悪性化に伴い発現が上昇する転写因子E2F3aの新たなアイソフォームである「E2F3d」を同定した。E2F3dはミトコンドリア外膜に局在し、オートファゴソーム隔離膜と会合できることから、新たなマイトファジー受容体であると考えられた。また、E2F3dがマイトファジーを誘導したり、細胞内の活性酸素量を制御することから、E2F3dが「がん細胞におけるミトコンドリアの品質管理」に関与していることが明らかとなった。
|
自由記述の分野 |
腫瘍生物学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では新たなマイトファジー受容体である「E2F3d」を同定した。これまで同定されていたマイトファジー受容体は主に「分化の過程」においてミトコンドリアの品質管理を行っており、E2F3dは「がん細胞の悪性化」においてミトコンドリアの品質管理を行う最初のマイトファジー受容体と考えられる。E2F3aは細胞の増殖を促進する転写因子であることから、これまで「がん」の診断や治療の標的分子として扱われてきた。E2F3aの新たなアイソフォームであるE2F3dが「悪性がん細胞」のミトコンドリアの品質を維持することから、E2F3ファミリーを標的としたがん治療法の開発の有用性が強く示唆された。
|