甲状腺ホルモンの活性化に重要な役割を果たす2型脱ヨウ素酵素iodothyronine deiodinase 2(DIO2)の発現が、マウス腫瘍組織の間質細胞で上昇することを見出した。ヒト臨床検体でも、腫瘍細胞ではなくて、腫瘍間質に高発現することを確認した。Apc変異マウスにDIO2阻害剤のイオパン酸を投与したところ、腫瘍血管増生の抑止、および腫瘍成長の抑制、生存期間の延長を観察した。TCGAの大腸がんデータセット(COADREAD)を解析したところ、予後不良症例が多いCMS4においてDIO2の高発現症例が多いことを見出した。
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