研究課題/領域番号 |
17K07208
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
北野 滋久 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医員 (60402682)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 腫瘍免疫 / 免疫チェックポイント阻害剤 / がん免疫療法 / 免疫応答解析 |
研究実績の概要 |
平成29年度はすでに検体収集がすすんでいる術前、術後治療を実施された骨軟部腫瘍患者における解析を中心にすすめ、治療前のmonocytic MDSCの数量、および、T細胞の副刺激シグナルに関わる分子の発現割合が予後との相関することを見出した。本研究成果については、現在論文作成中で2018年5月中に論文として提出予定である。その他の癌種(悪性黒色腫、胃癌等)についても、免疫抑制解除作用が期待できる薬剤と免疫療法をおこなった患者での検体収集が順調に進み、一部解析も始めており、研究は概ね予定通りすすんでいる。 次年度以降も同様に症例の収集を行い、患者検体の揃ったコホートから、順次免疫モニタリングを行い、解析結果と奏功割合、無増悪生存期間、全生存期間等との関連を検証し免疫系因子におけるバイオマーカーの検索を行っていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
各薬剤を投与された各癌種のコホートにおいて検体収集が予定通りすすんでいる。また、免疫応答解析の系についてもすでにバリデーションがついており解析系として安定している。よって、計画はおおむね順調に進展していると考えられるため。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度も同様に症例の収集を行い、患者検体の揃ったコホートから、順次免疫モニタリングを行い、解析結果と奏功割合や無増悪生存機関との関連を検証し免疫系因子でのバイオマーカー検索を行う。また、各種薬剤ごとに経時的に免疫モニタリングすることにより、薬剤ごとに各種免疫因子の動きを解析して、どのような患者で免疫抑制細胞が減少し、エフェクター細胞が増加・活性化しているかを検証することにより、将来的に免疫療法と組み合わせるのに適切な薬剤を選択する根拠を求めていく。 平成31年度には、これまでに得られたバイオマーカー候補分子と全生存機関との関連を検証する。
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次年度使用額が生じた理由 |
来年度以降も継続して研究をおこなうため、今年度の予算の残金を次年度に繰り越して使用させていただくことにした。
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