CT26大腸がん細胞を皮下接種した場合、若年マウスと比べて加齢マウスで促進されていた。また、加齢マウスでは血中IL-6が増加し、がんワクチンによる抗がん効果の誘導も不十分であった。一方、マウス由来のRENCA腎がん細胞に非自己抗原としてヒトCA9由来遺伝子を発現させた RENCA/hCA9細胞を用いた研究も実施した。その結果、RENCA/hCA9を拒絶する若年マウスでは、ヒトCA9を認識するCD8陽性T細胞とともにCD4陽性T細胞も誘導されていた。一方、RENCA/hCA9を皮下接種した加齢マウスにおいては、抗がん剤と免疫チェックポイント阻害抗体の併用でがんの退縮を誘導できた。
|