両生類において精巣分化をスタートさせるスイッチとして働く遺伝子(雄決定遺伝子)について、世界中で実験に使われているネッタイツメガエルを用いて探索した。ヒトでも見られるXX/XY型の性決定様式を示す動物種では、雄はXY型であり、雌はXX型である。まず、X染色体を持たない雄(YY型)を人工的に作製し、普通の雌(XX型)と共にそれぞれの遺伝情報(ゲノム)を調べて雌雄間で比較した。さらに、全て雄からなる幼生集団と全て雌からなる幼生集団それぞれにおいて生殖腺が分化する時期に発現している遺伝子を調べて雌雄間で比較した。それらの結果から、精巣分化のスイッチに関係しているかも知れない9個の遺伝子が分かった。
|