肝臓の新たな代謝調節因子としてlncRNAが注目されているが、lncRNAによる代謝調節とそれに応答した細胞機能の制御については不明な点が多い。これまでにlncRNAがアミノ酸トランスポーターの活性を制御し、細胞内のアミノ酸量をコントロールしているという報告例はまだ無く、またlncRNAがmTORC1の活性を調節して細胞機能を制御する例も不明である。従って、本研究の成果は、学術的にとても意義の高いものといえる。さらに、mTORC1活性の異常は代謝性疾患の病因になり得ることから、本研究成果からlncRNAを標的とするmTORC1活性を制御する薬剤の開発に繋がることが期待される。
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