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2022 年度 研究成果報告書

ヒトミトコンドリアDNAホモプラスミー化の分子基盤に関する研究

研究課題

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研究課題/領域番号 17K07294
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 分子生物学
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

凌 楓  国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 専任研究員 (70281665)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2023-03-31
キーワードミトコンドリア / ミトコンドリアDNA / ヘテロプラスミー / ホモプラスミー / 相同的DNA対合 / 相同的組換え / 欠失変異ミトコンドリアDNA / DNA鎖交換体の形成
研究成果の概要

ミトコンドリアDNA (mtDNA)の相同的組換えの欠損変異mhr1-1は核染色体劣性変異で出芽酵母から初めて単離された。Mhr1は相同的組換えに必須な相同DNA対合を促進し、mhr1-1を相補する。Mhr1のヒトオーソログは未同定のままである。Mhr1のアミノ酸配列に類似性を持ち、昆虫から部分的に精製されたヒトのhsMhr1は、相同対合で生じた三重鎖を合成する。また、hsMhr1は出芽酵母においてミトコンドリアに局在し、mhr1-1を部分的に相補した。過剰発現したhsMhr1はヒト細胞においてホモプラスミーへの復帰の促進、ヘテロプラスミー化の阻止、及びミトコンドリア機能の増強に役割を果たす。

自由記述の分野

分子生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

健康なヒト新生児の細胞に存在する多コピーのミトコンドリアDNA(mtDNA)が基本的に全て同じ塩基配列を持つ状態(ホモプラスミー)にある。しかし、加齢に伴い、変異mtDNAが生じヘテロプラスミー化が進むと、ミトコンドリア機能に依存するATP合成量が低下していく。ヘテロプラスミー化は老化、不妊症、発がん、神経疾患、及びミトコンドリア病などの疾患に関わる。そこで、ヘテロプラスミー化を阻止するか、正常型mtDNAのホモプラスミーへの復帰を促進できればヘテロプラスミーによる疾患の治療法につながる。ヒトでは、ホモプラスミー形成と維持機構で働く遺伝子が同定されたのは初めてである。

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公開日: 2024-01-30   更新日: 2025-03-27  

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