プルダウンとNMRによる解析でスピノフィリン(SPL)とα2アドレナリンレセプター(ADR)分子中の相互作用部位を決定した(SPLは74残基,ADRは19残基).ADRペプチドはアミロイドを形成する傾向が強かったが,濃縮や滴定中にタグを付けたADRを用い,オスモライトを添加することで,アミロイド化を防止することができた.15NラベルしたSPLをADRで滴定しHSQCスペクトルの記録に成功した.小さいが有意なシグナル変化が観測されたことから,SPLの主鎖に大きな構造変化が起きていないことが分かった.本研究で開発した方法はアミロイドを形成しやすいタンパク質の解析に広く応用可能であると期待される.
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