研究課題
基盤研究(C)
認知症を含む加齢性に伴い発症する疾患やII型糖尿病等を含む生活習慣病は原因タンパク質の異常凝集が関与している。根治的な治療方法は未開発であり、発症を予防することが重要である。予防方法として、鳥取県に生育する未利用・低利用海藻に着目し、海藻成分の有用性を調べた。その結果、疾患の原因となるタンパク質の異常凝集形成を阻害することがわかり、日本に多く生育し馴染みのある海藻の有用性を明らかにした。
タンパク質科学
海藻は日本に約2000種類生育しているが、食用海藻は約100種類でその多くは雑海藻である。海藻は健康増進食材として馴染みがあるが、多くの海藻は未利用・低利用である。学術成果として認知症の発症予防や生活習慣病改善が期待できる未利用海藻成分の候補を発見し、成分同定の段階まできた。社会的意義として未利用海藻等の付加価値を高め、日本人の食文化に含まれる海藻から科学的根拠に基づいて健康寿命を高め、また、地域水産業の新たな取り組みに貢献できる。