Nonlabens marinus由来NM-R3は、構造既知の光駆動性のClポンプであるが、その分子メカニズムについては不明点が残っている。ここでは、NM-R3についてSACLAにおける時分割実験を行った。発色団レチナールの光異性化後、初期位置からアニオンが移動し、アニオンと相互作用しているAsn98の側鎖がアニオンが移動して空いたスペースに入り込むように動き、helix Cが曲がっていった。この動きにより、イオンの逆流を防ぎイオンの一方向への輸送を達成する。また、ハライドイオンからの異常分散シグナルにより、イオンの輸送される過程を観察することに成功した。
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