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2022 年度 実績報告書

非定型RabGAPによるクラスリン非依存性カーゴ蛋白質の細胞内膜輸送制御

研究課題

研究課題/領域番号 17K07327
研究機関筑波大学

研究代表者

船越 祐司  筑波大学, 医学医療系, 准教授 (30415286)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2023-03-31
キーワード低分子量G蛋白質Rab / 細胞内膜輸送 / RabGAP / TBC蛋白質
研究実績の概要

本研究では、RabGAPドメインであるTBCドメインを有しながら、GAP活性に必須のアミノ酸を欠くユニークなRabGAP(非定型RabGAP)に着目し、クラスリン非依存性に取り込まれる膜蛋白質(CIEカーゴ)の細胞内輸送における機能解明を目的とする。上記のような特徴をもつTBC1D3、TBC1D24、TRE17の解析を行い、前年度までに以下の知見を得ている。1)TBC1D3、TBC1D24は、低分子量G蛋白質Rab22Aを介して、CIEカーゴの輸送経路に特徴的なチューブ様リサイクリングエンドソーム(TRE)の形成を促進する、2)TBC1D24は、Rab22Aとともに細胞の増殖と遊走を促進する、3)TRE17は、CIEカーゴの一つでありがんの悪性化に深く関わるCD147を脱ユビキチン化することにより、細胞膜上でのCD147の発現量を増加させる、4)その結果、matrix metalloproteinase (MMPs)の発現量を上昇させ、がん細胞の浸潤能を亢進する、
令和4年度は、TRE17によるCD147を介したがん細胞浸潤能亢進について、さらに解析を行い以下の知見を得た。1)TRE17を過剰発現させた細胞では、細胞膜表面上のCD147の安定性が向上しており、TRE17がCD147の細胞膜へのリサイクリングを促進することにより、CD147を安定化し発現量を上昇させることが示唆された。2)in vitroでの脱ユビキチン化活性を測定した結果、TRE17はCD147を直接脱ユビキチン化することが明らかとなった。3)TRE17ノックダウン細胞では、MMP9の発現が低下していたが、MMP9の活性それ自体は変化しておらず、TRE17による浸潤能亢進はMMPsの発現量変化によるものであることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Ubiquitin-specific protease TRE17/USP6 promotes tumor cell invasion through the regulation of glycoprotein CD147 intracellular trafficking2022

    • 著者名/発表者名
      Ogura Yukino、Ohbayashi Norihiko、Kanaho Yasunori、Kawaguchi Atsushi、Funakoshi Yuji
    • 雑誌名

      Journal of Biological Chemistry

      巻: 298 ページ: 102335~102335

    • DOI

      10.1016/j.jbc.2022.102335

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 脱ユビキチン化酵素TRE17/USP6による膜タンパク質の輸送制御を介した腫瘍細胞の浸潤促進機構2022

    • 著者名/発表者名
      小倉由希乃、大林典彦、金保安則、川口敦史、船越祐司
    • 学会等名
      第45回分子生物学会年会
  • [学会発表] 脱ユビキチン化酵素 TRE17/USP6は、CD147の細胞内輸送制御を介してがん細胞浸潤能を亢進する2022

    • 著者名/発表者名
      船越祐司、小倉由希乃、大林典彦、川口敦史、金保安則
    • 学会等名
      第19回生命科学研究会

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公開日: 2023-12-25  

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