本研究では、Rab GTPaseの下流で機能するExocyst繋留複合体に焦点を当て、ポストゴルジ小胞がどのように繋留から融合を経て前胞子膜を形成するか解析を行った。オーキシンデグロン法を改変し、胞子形成時特異的にExocyst複合体中の因子を分解する条件変異株を作出し、胞子形成能を指標として検討した。その結果、どのExocyst複合体中の因子も胞子形成率の低下を引き起こし、前胞子膜形成に機能することが見出された。しかしながらこれら因子の分解による胞子形成率の低下には有意な差は見られず、Exocyst複合体とともに協調して前胞子膜形成に機能する因子の存在が示唆された。
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