本研究課題では、プロテインキナーゼの基質認識機構、活性調節機構の解析を行い、またその生理機能や疾患との関わりを明らかにすることを目的とした。Rho-kinaseとその基質であるMYPT1を用いて、MYPT1のリン酸化部位の周囲にある特定の配列(DM)がリン酸化位置の選択・リン酸化効率に重要な役割を果たすことを見出した。また、15種のキナーゼ基質スクリーニングデータを用いたシミュレーション解析から、長い天然変性領域が有意にリン酸化を受けやすいことを示した。さらに、MAPK-Npas4/MKL2(線条体)、PKN-MKL1(心臓)等のキナーゼ・基質同定、機能解析を行い、疾患との関わりを示した。
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