寒冷圏の植物が低温下で光障害を回避するメカニズムの解明を目指して、光化学系の調節や保護に機能すると考えられる、クロロフィル結合モチーフを持つLight-harvesting-likeタンパク質(LIL)の機能解明を目指した。シロイヌナズナのLIL8変異体の解析や複合体の解析、時間分解クロロフィル蛍光測定によって、LIL8が集光装置のダイナミクスの制御に関与していることが示唆された。また、イチイのIso-seq解析、イムノブロティングによって、光化学系II量子収率の年間変化とLIL1の蓄積が逆相関を示すことがわかった。LIL1が冬季に光化学系IIに結合して、熱放散に関与することが示唆された。
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