研究課題/領域番号 |
17K07441
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
杉浦 昌弘 名古屋大学, 遺伝子実験施設, 特別教授 (80027044)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 葉緑体 / イントロン / RNAスプライシング / 2次構造モデル / in vitro系 |
研究実績の概要 |
顕花植物の葉緑体ゲノムは、110余種の遺伝子を持つ。このうち、12種のタンパク質遺伝子はイントロンを含む。菌類ミトコンドリアのイントロンを基にした分類によれば、これらのイントロンは、グループⅡ型とされている。菌類のグループⅡイントロンの多くはセルフスプライシングする。しかし、顕花植物の葉緑体のグループⅡ様イントロンはセルフスプライシングしない。 タバコ葉緑体のチトクロームb/f複合体のサブユニットⅣをコードするpetD遺伝子のイントロンの2次構造モデルの作図とエキソン結合部位(EBS)を探索した。タバコの構造を基に、ホウレンソウ、エンドウ、イネとトウモロコシのpetDイントロンの2次構造も作図した。イントロンの長さ(727~744 nt)と配列類似性(68~72 %)は異なっていたが、2次構造はよく似ていた。それぞれのイントロンのエキソン結合部位(EBS1とEBS2)を推定した。しかし、いづれの植物にもEBS3は見当たらなかった。 タバコpetDイントロンの推定したEBS1とEBS2につき、変異を導入し、我々の開発したタバコin vitroスプライシング系で調べた。その結果、推定したEBS1とEBS2が正しいことを示した。 in vitro系でスプライスされたmRNAを抽出して、それぞれの塩基配列を調べたところ、すべて正しい位置でイントロンが除去されていることを明らかにした。 Michelらによれば、petDイントロンは、グループⅡB型に属すとされている。そこでグループⅡAに属すと考えられるatpFのイントロンの2次構造も作図して、イントロン結合部位(EBS1とEBS2)の推定をを行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
タバコのpetDイントロンの2次構造モデルを完成させ、予想したエキソン結合部位EBS1とEBS2が実験的に正しいことを証明した。
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今後の研究の推進方策 |
おおむね当初計画どおりに研究を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
理由:物品の購入を控えたため。 使用計画:次年度、物品を購入する時に使用する予定。
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