花粉特異的フラボノイドの代謝系酵素遺伝子の同定は、種子形成能に及ぼすフラボノイドの作用メカニズムの解明の手掛かりとなり、将来的には園芸学的な応用展開が期待される。 現在、約9000種類のフラボノイドが報告されているが、これまで修飾様式を含めたフラボノイドの詳細構造とその機能の関連性が明らかにされているものはほとんどなく、その多様性の意義は不明であった。陸上植物に普遍的に存在するフラボノイドの詳細な構造とその代謝経路について、基礎的知見を積み上げることは、生態学的、形態学的に多様な植物の二次代謝産物生合成能力の獲得メカニズムの理解につながる。
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