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2021 年度 研究成果報告書

ヌタウナギにおける脳下垂体-甲状腺系の分子機構および内分泌系遺伝子の包括的解析

研究課題

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研究課題/領域番号 17K07469
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 形態・構造
研究機関静岡大学

研究代表者

鈴木 雅一  静岡大学, 理学部, 教授 (60280913)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード下垂体 / 甲状腺 / ホルモン合成 / ヌタウナギ / クロヌタウナギ / 進化
研究成果の概要

本研究では、RNA-Seq解析等により得られた分子生物学的データに基づき、ヌタウナギにおける脳下垂体-甲状腺系(甲状腺ホルモンの合成・調節機構)の分子機構を推察した。まず、糖タンパク質ホルモンが下垂体から分泌され、甲腺濾胞に発現する受容体に結合する。次に、濾胞細胞内で、Nkx2-1/4等の働きにより、甲状腺ホルモン合成関連遺伝子の発現が活性化する。HIPは甲状腺ホルモン合成の前駆体として機能し、甲状腺ペルオキシダーゼ等の働きにより、甲状腺ホルモンが合成される。

自由記述の分野

比較内分泌学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究により、最も原始的な脊椎動物の一群である無顎類の中でも、甲状腺ホルモン前駆体として、ヤツメウナギ類から哺乳類へと引き継がれるサイログロブリンとヌタウナギに認められるヨウ素化タンパク質 (HIP)が使用されていることが推察され、脊椎動物が進化する初期段階で少なくとも2種類の甲状腺ホルモン前駆体が選択された証拠の一端が得られた。また、本研究では、HIPを中心とした下垂体-甲状腺系の分子機構や無脊椎動物から脊椎動物に及ぶ下垂体-甲状腺/生殖腺系の進化様式のシナリオを推察したが、これらは脊椎動物の内分泌系の進化を理解する上で意義深く、比較内分泌学あるいは基礎内分泌学において重要な知見となる。

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公開日: 2023-01-30  

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