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2022 年度 研究成果報告書

鉄腐食性硝酸塩還元菌の系統分類学的多様性および金属腐食発生機構の解析

研究課題

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研究課題/領域番号 17K07546
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 生物多様性・分類
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

飯野 隆夫  国立研究開発法人理化学研究所, バイオリソース研究センター, 専任研究員 (50550323)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2023-03-31
キーワード微生物腐食 / 鉄酸化 / 硝酸還元 / 天然ガス回収施設 / Mariniphaga / Prolixibacter
研究成果の概要

重大な経済損失や環境問題を招く微生物腐食の原因菌を探索する目的で、天然ガス改修施設から新規の細菌11株を培養・純粋分離した。分離株11株を用いて鉄腐食試験を実施した結果、NT050株が硝酸塩を電子受容体として鉄腐食能を引き起こすことが明らかとなった。一方、過去に純粋分離した鉄腐食性のProlixibacter denitrificansに近縁のNT017株を分離したが、本株に硝酸還元能はなく、鉄腐食を引き起こさないことが明らかとなった。以上の結果から、新たな鉄腐食性の細菌を取得すると共に、Prolixibacter属細菌には鉄腐食性と鉄非腐食性の細菌が混在することが明らかとなった。

自由記述の分野

細菌系統分類学

研究成果の学術的意義や社会的意義

高効率エネルギー社会を構築する上で、重大な経済損失や環境問題を招く微生物腐食は、予測困難なため有効な対策技術がなく、問題が深刻化している。長らく、硫酸塩還元菌が微生物腐食の主要な原因菌として捉えられてきたが、その実態は未解明な点が多く、未だ有効な防食方法がない。金属腐食菌の正確な種の特定や自然環境中の微生物生態系の解明なしに、防食対策を講じることは不可能である。金属腐食菌の培養株の充実は、微生物腐食を未然に予測する診断技術の開発するための貴重な微生物材料となり、高効率エネルギー社会構築の実現に向け、その意義は高い。

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公開日: 2024-01-30  

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