研究課題/領域番号 |
17K07569
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研究機関 | 石川県立大学 |
研究代表者 |
北村 俊平 石川県立大学, 生物資源環境学部, 准教授 (60549674)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 種子散布 / 種子食害 / 森林の空洞化 / サイチョウ / 口幅 |
研究実績の概要 |
本年度もコロナのためにタイへ渡航しての野外調査を行うことができなかったため、既存のデータのうち、アジア地域に生息する果実食鳥類の口幅サイズについて整理した。過去(2010-2011年)に兵庫県立人と自然の博物館の仮剥製標本5625個体(主に小林コレクション)と山階鳥類研究所の仮剥製標本362個体(主に熱帯地域に生息する大型果実食鳥類)、計69科5987個体について、デジタルノギス(ミツトヨ)で、0.01mm単位で口幅を測定したデータを再解析した。
測定サンプル数が多い10科はツグミ科(985サンプル)、アトリ科(443)、チメドリ科(399)、シジュウカラ科(373)、ハト科(313)、キツツキ科(301)、ヒタキ亜科(282)、モズ科(248)、ヒヨドリ科(236)、カラス科(186)で全体の62.9%を占めた。測定サンプル数が多い10種はシジュウカラ(167)、ヒヨドリ(126)、メジロ(115)、ルリビタキ(114)、スズメ(101)、ツグミ(90)、モズ(87)、キビタキ(81)、エナガ(78)、シロハラ(77)で全体の17.3%を占めた。
種毎の口幅サイズの平均値が40mmを超えた上位10種はいずれもサイチョウ科に属しており、アジア産8種(オオサイチョウBuceros bicornis、ツノサイチョウBuceros rhinoceros、アカサイチョウBuceros hydrocorax、アカコブサイチョウAceros cassidix、アカハシサイチョウAceros leucocephalus、パプアシワコブサイチョウRhyticeros plicatus、シワコブサイチョウRhyticeros undulatus、パラワンサイチョウAnthracoceros marchei)とアフリカ産2種:ナキサイチョウBycanistes bucinator、ギンガオサイチョウBycanistes brevis)であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年5月の結実時期に追加調査を考えていたが、新型コロナウイルス感染症のため、該当時期には海外渡航を行うことができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2022年5月の結実時期の追加調査も不可能であり、現在も渡航は難しい。そのため、これまでの既存データと今年度、解析したデータについで、野外調査を補完し、成果を取りまとめる。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年5月の結実時期に追加調査を考えていたが、新型コロナウイルス感染症のため、該当時期には海外渡航を行うことができなかった。
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