研究課題
基盤研究(C)
子どもの年齢変化で睡眠は短時間化・夜型化が進み問題が生じやすい。6-15歳の男女児童39名でメラトニンにみられる概日リズムの変化と、睡眠開始のタイミングを示す放熱反応の寄与を検証した結果、概日リズムは年齢とともに有意に後退し(r=0.507)、放熱の指標であるDPGは就床前100分で年齢との相関がみられた(r=-0.359)。両者の時間差には年齢との相関がみられず、概日リズムの後退とともに適切な睡眠のタイミングも一致して交代することが示唆された。
睡眠科学、時間生物学、生理人類学
本研究では学童期の睡眠習慣変化の背景要因としての概日リズム(メラトニン)変化と放熱反応との関連を評価した。概日リズムと放熱反応が有意に相関していたことから、学童期の睡眠習慣維持には概日リズムの調節が主なターゲットであり、光環境(日光、LED等)の適切な整備が重要であることが示唆される。また、学童期においても適切な睡眠のタイミングには概日リズムを基準とすることが妥当であることが確認された。