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2019 年度 実績報告書

ハダカムギの硝子質粒発生に関するメカニズムの解明と硝子率評価法の再検討

研究課題

研究課題/領域番号 17K07625
研究機関愛媛大学

研究代表者

荒木 卓哉  愛媛大学, 農学研究科, 教授 (10363326)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードハダカムギ / 硝子率 / 窒素追肥 / 15N
研究実績の概要

ハダカムギの品質における課題は,硝子質粒発生のメカニズムが明らかにされていないことおよび硝子率の評価法である.本研究では,適期に播種できなかった場合(晩播)に発生しやすい硝子質粒を1穂内の子実着生位置に着目して,出穂後の子実成長,窒素およびタンパク質吸収特性について生理生態学的手法により解析し,硝子質粒発生のメカニズムおよび子実着生位置による発生の傾向について検討した.一穂当たりの子実乾物重は,マンネンボシにおいてハルヒメボシおよび四国裸132号と比べて有意に小さくなった.また,播種時期および穂肥窒素処理による差は認められなかった.着生位置別ではすべての品種で4番目から8番目までの子実乾物重が大きく,上位になるに伴い小さくなった.硝子率は品種間において有意な差異は認められなかった.また,播種時期では晩播区において早播区および標播区よりも有意に低くなった.穂肥窒素処理による硝子率の差異は認められなかった.硝子率は出穂期以降の気象条件を説明変数として重回帰分析を行った結果,重回帰式y = 7.29 x1 + 1.64 x2 ‐0.96 x3 - 0.25 x4 + 65.1を得られた(y;硝子率,x1;登熟期間,x2;平均気温,x3;積算降水量,x4;積算日射量).説明変数の偏回帰係数は登熟期間および積算降水量においてそれぞれ5%および1%水準で有意であった.すなわち,登熟期間が短いほど,また,登熟期間の降水量が多いほど硝子率を低くすることが推察された.子実着生位置ごとの硝子率は,播種時期において変異に差が認められ,早播区>標播区>晩播区の順となった.ハルヒメボシおよび四国裸132号では播種時期により硝子率が高い着生位置が異なり,標準区において5番目から8番目で,晩播区において10番目から12番目であった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020 2019

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Contribution of several source portions to dry matter accumulation into panicles after heading of hulless barley sown at different terms2020

    • 著者名/発表者名
      Araki T., Kondo Y., Yano T., Kodani R. and Sakamoto Y.
    • 学会等名
      10th Asian Crop Science Association Conference
    • 国際学会
  • [学会発表] 異なる時期に播種したハダカムギの穂乾物蓄積に関わるソース器官の寄与2019

    • 著者名/発表者名
      近藤康大・矢野稜人・荒木卓哉
    • 学会等名
      日本作物学会四国支部第57回講演会
  • [学会発表] 異なる窒素分施体系で栽培したオオムギの穂への物質集積に関する品種間比較2019

    • 著者名/発表者名
      荒木卓哉*・橘卓三・苅田成美
    • 学会等名
      日本生物環境工学会2019年千葉大会

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公開日: 2021-01-27  

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