研究課題
基盤研究(C)
本研究では、植物体の支持力を強くして耐倒伏性を高めるprl5の作用機構の解明と有用性評価を行った。糖シグナルであるT6P合成遺伝子がprl5の原因遺伝子であり、発現量の差がアレルを決定する要因であることを明らかにした。更に植物の老化に関わるSnRK1の発現抑制を介して光合成能を維持することで耐倒伏性を高めると考えられた。また、NILの収量、食味はコシヒカリと同等であり有用性は高いと考えられた。
作物学
倒伏はイネ栽培における最も重要な障害であり、コストや確実性から耐性品種の開発が最も有効な対処方法で有る。本研究において我々の研究チームは、植物体の支持力を強くして耐倒伏性を高めるprl5の原因遺伝子を特定し有用性が高いことを示した。得られた結果は、耐性系統の作出に活用できる。また、イネの植物体下部の枯れ上がりがどの様に制御されているかを分子レベルで明らかにできた。これらの結果は、老化機構の全貌解明に繋がる重要な知見である。