リンゴのゲノム編集の効率化を目的として小胞子培養、葯培養、成長点および珠心細胞に由来するカルスからのシュート再分化実験を行った。小胞子培養では‘ふじ’等の4品種でカルスの形成および心臓型胚の形成に成功した。倍加半数体品種の‘95P6’は葯培養において他品種より胚様体形成率およびシュート形成率が高く、実験材料として好適であることが判明した。 ‘ふじ’、‘王林’等のカルスを用いた実験では、成長点に由来するカルスからはシュートが直接再分化し、開花後30日と40日の珠心細胞からは不定胚が形成された。この実験によりカルスからの直接シュート再分化と不定胚経由でシュートを形成する二つの系の作出に成功した。
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