醸造用ブドウ栽培において、「環境因子が果実品質にどのように影響するか」、「複雑に絡み合う環境因子の中でどの環境因子が果実品質により重要な影響を与えているか」という点を科学的に解明するためには、気象および土壌環境をリアルタイムで監視するシステムの構築が必要である。本研究では、ICTを活用したワイヤレスネットワーキングシステムによる環境センシング技術を構築した。梅雨や台風による果実生育期の高土壌水分含有量を疑似的に再現した結果、高土壌含水量は果実品質に負の影響を及ぼすことが明らかとなった。本データは、我が国での醸造用ブドウの果実品質向上、延いては日本ワインの品質向上に貢献すると考えられる。
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