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2017 年度 実施状況報告書

ナデシコ属野生種の低温春化型開花機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K07654
研究機関国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

八木 雅史  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 野菜花き研究部門 花き遺伝育種研究領域, 主任研究員 (40391403)

研究分担者 宇野 雄一  神戸大学, 農学研究科, 准教授 (90304120)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードナデシコ / バーナリゼーション / カーネーション / 低温 / 連鎖地図 / マイクロアレイ
研究実績の概要

冬季の低温のように植物の生存に不利な環境下での開花を抑制するシステムである低温春化型の開花は、園芸植物の栽培化の過程で失われた形質の一つである。本課題ではカーネーションに近縁のナデシコ属野生種に存在する低温春化型の開花制御機構を解明するために、詳細連鎖地図を活用したマップベースクローニング法ならびに網羅的発現解析を行い原因遺伝子を明らかにする。
本年度は、詳細連鎖地図を作成する集団として、開花に低温を要するナデシコ属野生種Dianthus capitatusと低温要求性のない通常型のカーネーション「カーネアイノウ1号」を交配し、65個体で構成されるF1集団を作成した。これらの系統を用いて12度に加温した慣行の温室栽培条件における開花の有無を調査した結果、定植から開花までの日数には系統間でばらつきが認められ、2系統は本年度中には抽苔ならびに開花しなかった。現在、F1集団の規模を拡大するための交配を継続して実施するとともに、次年度にRAD-seq法による連鎖地図作成をするため、各系統からDNAを抽出した。また、低温処理による遺伝子の発現変動を明らかにするために、Dianthus capitatusならびに低温要求性のないポットカーネーション「サマードレス」を慣行栽培の室温から5℃一定の条件へ移動することで低温処理を行い、低温処理経過後の茎頂付近のRNAサンプルを取得し、マイクロアレイによる発現解析を実施した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

1年目に低温要求性の異なる開花の分離集団を作成し、形質評価まで出来たことから概ね計画通りに進行していると考えている。集団規模の拡大については、本年度の交配では充分な種子が得られなかったことから、今後は年間を通じて交配を行うことができるように、材料の準備を行う。

今後の研究の推進方策

これまでに作成した分離集団を用いてRAD-seq法による詳細連鎖地図の作成ならびにQTL解析による候補領域の絞り込みを行う。マイクロアレイに関しては、既知の開花関連遺伝子を中心に発現変動を確認し、候補遺伝子の抽出を進める。

次年度使用額が生じた理由

形質データの分離を確認してからRAD-seq解析を実施する予定であったが、開花調査の終了が本年度いっぱいかかったことから、次年度にRAD-seq解析を実施するために使用する。

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公開日: 2018-12-17  

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