• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実施状況報告書

遺伝と環境で共通に制御される花弁長決定要因の探索

研究課題

研究課題/領域番号 17K07658
研究機関国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

川勝 恭子  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 野菜花き研究部門, 主任研究員 (60581733)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード花弁 / 遺伝 / 温度 / マーカー育種
研究実績の概要

開花前の花弁細胞伸長は栽培温度の影響を受けること、その環境応答は遺伝的に遠縁のEustoma grandiflorumとEustoma exaltatum間で程度に差があること、同一温度環境下でも花弁サイズが異なるEustoma grandiflorumとEustoma exaltatumでは、花弁の細胞の数及び大きさの両方に違いがあることを初年度に示していた。
本年度は、E.grandiflorumとE.exaltatumの花弁サイズを規定する遺伝因子のうち、温度環境の影響を受ける因子の同定を目指し解析を行った。花弁は小さいが遺伝的背景はEustoma grandiflorum近縁であると予想される系統Aを、Eustoma grandiflorum標準系統(花弁大)およびEustoma exaltatum標準系統(花弁小)とそれぞれ交雑し、雑種第一代および雑種第二代の花弁サイズを調査した。Eustoma grandiflorum標準系統×系統Aの雑種第一代の花弁サイズはEustoma grandiflorum標準系統と有意差がなく雑種第二代の分布からもEustoma grandiflorumの花弁巨大化因子は顕性遺伝することが明らかとなった。またEustoma exaltatum標準系統×系統Aの雑種第一代および雑種第二代の花弁サイズを調査したところ相加的効果は認められなかったことから、両系統の花弁微小遺伝因子は同一因子であるかもしくは同一の経路で機能している複数因子である可能性が示唆された。
Eustoma grandiflorum標準系統について、発蕾から開花までの遺伝子発現プロファイルの取得にむけて、RNAシーケンスを行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

雑種第二代である数百個体の花弁サイズ調査を行い遺伝性について明らかにし、変温処理時に発現変動する因子の同定に向けてRNAシーケンスを行ったことから、順調に進展しているといえる。

今後の研究の推進方策

E.grandiflorumとE.exaltatumの花弁サイズを規定する遺伝因子同定を目指し、E.grandiflorum標準系統とE.exaltatum標準系統の雑種第二代を材料に、QTL解析を行う。必要に応じてE.grandiflorum標準系統と系統AのDNA多型を探索し、雑種第二代を材料にQTL解析を行う。

次年度使用額が生じた理由

多検体のDNAシーケンスの計画があったが、本年度はそれら検体の形質調査及びDNA取得を行った。次年度初頭に予定しているゲノムデータ取得に、助成金を使用する計画である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] トルコギキョウ花弁サイズの品種間差と摘蕾の効果について2018

    • 著者名/発表者名
      川勝恭子、今村仁、牛尾亜由子、中野善公、福田直子
    • 学会等名
      園芸学会平成30年度秋季大会

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi