温暖化により果皮の着色不良が問題となっている四倍体ブドウ「巨峰」は、着色制御に関連するMYB転写因子が4個ある。2個は活性があり、活性のない2個にはプロモーター中にレトロトランスポゾン(Gret1)が存在する。活性のあるMYB転写因子数は着色に影響するため、ゲノム編集技術でGret1を切り出すことで、着色安定化を目指した。エンブリオジェニックカルスを誘導・増殖し、Gret1のLTR領域に設計したguideと CRISPR/Cas9との一体型ベクターを持つアグロバクテリウムを感染させた。得られた12個体の形質転換植物体をマルチプレックスPCRで解析したが、Gret1欠失は認められなかった。
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