べと病は、キャベツなどのアブラナ科作物や、レタス、ホウレンソウ、更にはヒマワリなどでの重要病害として広く知られており、古くから抵抗性品種が利用されてきた。しかし、これら抵抗性品種の多くは、gene-for-geneで制御されるような抵抗性遺伝子による抵抗性であり、新レースの出現と抵抗性打破のリスクを常に招いている。罹病性遺伝子は、病原菌にとって宿主侵入前後における必須因子であることが予想されるため、持続的な病害抵抗性に貢献しうる遺伝資源と期待される。また、罹病性遺伝子は劣性遺伝子であるため、有用作物において遺伝子組換え以外の手法で遺伝子破壊をすることで、耐病性を付与することが可能である。
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