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2019 年度 研究成果報告書

土壌菌核粒子中の重金属特性と土壌環境との関係性

研究課題

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研究課題/領域番号 17K07700
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 植物栄養学・土壌学
研究機関首都大学東京

研究代表者

渡邊 眞紀子  首都大学東京, 都市環境科学研究科, 教授 (10175119)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード菌核粒子 / 重金属 / 放射性炭素年代測定 / 金属移行係数 / 森林土壌 / 土壌環境
研究成果の概要

セノコッカム属などの外生菌根菌が形成するメラニン質の菌核は,劣悪な環境下において樹木との共生関係を維持するために形成され,目視により森林土壌から検出することが可能である。本研究では、国内外の森林土壌から検出されるメラニン質の菌核粒子に含まれる重金属の濃度とその形成年代を求め、菌核粒子内部への金属濃縮機構を知ることを目的とした。ICP-OES,ICP-MS,SEM-EDS,XRF,AMS14C年代測定による分析を行った結果、土壌pH4~8の幅広い領域の森林から採取された菌核の元素組成の特徴が明らかとなり,土壌から菌核への金属元素の移行係数とこれを支配する因子として時間と土壌環境が指摘された。

自由記述の分野

土壌学

研究成果の学術的意義や社会的意義

わが国の森林土壌(低pH領域)については,土壌から菌核への金属元素移行係数のバックグランド値に関して信頼性の高いデータが得られた。また,放射性炭素年代測定によって得られた菌核の土壌残留期間の推定値から,菌核内部の金属元素の濃縮機構に関する新たな知見が得られた。半乾燥地域(高pH領域)の土壌からメラニン質菌核を検出し、その特性について明らかにすることが世界で初めてできた。菌体由来の構造物で土壌に長く残留する土壌菌核粒子が,重金属汚染等の過去の環境負荷推定や腐植金属複合体の形成メカニズム等に関する情報を保持する環境試料であることを示した点で,本研究で得られた知見は学術への貢献が大きい。

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公開日: 2021-02-19   更新日: 2022-01-27  

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