研究課題
野生株及び3種類の欠失変異株を用いて、ガンマ線感受性試験を行った。その結果、ddrAP遺伝子欠失株と二重欠失株は野生株よりもガンマ線に耐性を示した。精製したnative formのD. geothermalis DdrAタンパク質をD. geothermalisの細胞粗抽出物と混合し、45℃で1時間インキュベートすると、C末端から十数残基のオリゴペプチドが分解されて、分子サイズの小さい産物が生成することから、細胞粗抽出物にはDdrAタンパク質のC末端ドメインの特定アミノ酸部位でペプチド結合を加水分解する酵素が存在することが分かった。また、C末端にHisタグが付加されたDdrAタンパク質では、この分解が完全に阻害されることから、基質の立体構造変化によってDdrA分解酵素の活性が阻害されることが示唆された。さらに、マルトース結合タンパク質をN末端に付加した可溶性融合DdrAタンパク質を用いて、同様の分解実験を行ったところ、DdrAタンパク質はC末端だけではなく、N末端部位も分解を受けて僅かに分子サイズの小さい産物を生成していることが明らかになった。DdrA分解酵素を簡易精製するため、細胞粗抽出液を硫安分画したところ、DdrA分解酵素は、硫安濃度が40%以上50%以下で沈殿する分画に存在することが分かった。さらに、精製したDdrAタンパク質を抗原として、抗DdrAポリクローナル抗体を作製し、ウエスタンブロット解析を行った。その結果、D. geothermalisのDdrAタンパク質は紫外線照射によって誘導されること、in vitroで確認されたDdrAタンパク質の分解がin vivoでは認められないことが明らかになった。このことから、in vivoではDdrAタンパク質がDdrAPタンパク質とヘテロ複合体を形成することで、DdrA分解酵素による分解を免れている可能性が示唆された。
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