研究課題/領域番号 |
17K07739
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学
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研究機関 | 小山工業高等専門学校 |
研究代表者 |
上田 誠 小山工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (10615751)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 配糖化 / テルペンアルコール / エンシファー / グルコシダーゼ |
研究成果の概要 |
Ensifer adhaerence NBRC100388からα-グルコシダーゼ遺伝子(EaG)のクローニングと大腸菌への形質転換を行い、酵素の諸性質を調べた。分子量は60kDaで、至適pHは7.5、至適温度は45℃であった。本酵素は1価の陽イオンにより活性化された。加水分解活性 はマルトース、マルトトリオースなどに活性を示した。配糖化活性では、ネロールや6-ジンゲロールの1,2級アルコールのみならず、リナロールなどの3級アルコールへも活性を示した。さらに、ラセミ体のリナロールを基質とし、アクセプター基質への立体選択性をし食べた結果、(-)基質に対し20%e.e.の選択性を示すことが判った。
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自由記述の分野 |
応用微生物
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アグリコンとなるステロイドやテルペンアルコールは、立体構造により薬理作用や香りなどの生物活性が異なる。また、配糖体が生物活性を持つ場合もあり、α-アルブチンはチロシナーゼの阻害活性を持ち、ポリフェノール配糖体は糖の結合位置で抗酸化能が変わる(文献3)。さらに、配糖体のα-とβ-アノマーは、分解酵素の存在など生物的な環境により安定性も異なる。以上のことから、アグリコンに対し立体・位置選択性を示し、アノマーの作り分けも可能な酵素による配糖体の精密合成が可能になれば、様々なアグリコンの配糖体や、また同じアグリコンから機能の異なる配糖体を、新たな機能性素材として創出できる。
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