研究課題
環境ストレスに曝された植物が放散する「香り」は,植物間コミュニケーションに重要な役割を演じている。近年,植物が「香り」を取り込み,配糖化することで植物間の情報伝達を行っていることが報告された。しかし,植物が,大気を介した「香り」を「いつ」,「どこで」,「どのように」配糖化するのかは,未解明のままである。本研究課題「植物防御応答を司る「香り」の配糖化メカニズムの解明」は,チャ (茶) が放散する揮発性モノテルペン「ジオール」に着目し,重水素ラベル化したジオールを植物の環境防御答のプローブとして活用し,①配糖体の時間的 空間的貯蔵の仕組み,②配糖化酵素の同定,③配糖体の生理生態学的意義を明らかにすることを目的とする。本研究を通して,「香り」の受容機構の一つである“配糖化反応”を分子レベルで解明することを目的とした。本年度は,花器官における「香り」配糖化酵素の機能解明を進め,開花進行に伴う配糖化酵素の酵素活性の定量評価および香気成分や香気配糖体の内生量分析を行った。
すべて 2020 2019
すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)
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