トリテルペノイドサポニンは多くの生薬の活性成分や天然甘味成分として知られる植物成分の一グループである。マメ科の薬用植物カンゾウ(甘草)は肝庇護薬、抗炎症剤、甘味料原料として用いられるサポニンであるグリチルリチンのほか、マメ科植物が共通して生産するソヤサポニンを生合成するがその制御機構は不明である。本研究では、カンゾウにおけるソヤサポニン生合成酵素の転写を活性化するbHLH型転写因子(GubHLH3)の同定に成功した。また、チルリチン生合成酵素遺伝子の発現を活性化する転写因子の候補としてGubHLH3とは異なる5種の転写因子を新たに選抜し解析を進めた。
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