野生種スイカをはじめとする乾燥地植物は、一般の植物とは異なり、ストレスに暴露されると葉の表面のクチクラ層ワックスの蓄積量を顕著に増大させることが示された。この応答に伴い、葉表面における光の反射率が高まることが示された。この現象は、余剰な光の吸収を抑制し乾燥地での生存能力を高める効果があると示唆された。また、これらクチクラ層ワックスの強化を担う生合成遺伝子群の転写挙動や、この制御を担う転写因子候補群が見いだされ、乾燥地植物が独自の分子機構を発達させてストレス下での生存を図っていることが示唆された。また、フーリエ変換赤外分光法を用いて、クチクラ層ワックスの高分子組成を分析する新技術の開発を行った。
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