研究課題
【研究概要】バイオ医薬品の高コスト体質の打破のために,次世代型物質生産宿主として低コスト生産が可能な動植物個体を活用した生産が研究されている.しかしながら研究の進展には,遺伝子導入・発現システム等の開発及びゲノムやcDNA解析が必須である事から宿主が限定され,現在も新規宿主探索・開発が行われている.そこで,我々はOECD(経済協力開発機構)が毒性試験モデルとして認定したミミズに着目し,シーケンス解析により遺伝子情報を蓄積.さらに,低コスト化に貢献するタンパク質分泌生産が可能である事を示し,根幹技術である個体の形質転換に世界で初めて成功(特願2014-212692.2014年.JSPS科研費挑戦的萌芽研究(15K14713)成果)した.本格的な宿主開発が可能となった事から,本研究では形質転換効率の向上に取組み,ミミズの卵に遺伝子導入する事により,バイオ医薬品を恒常的に生産出来る“スーパーミミズ”の創生を目指した.令和元年度は,①ミミズ由来プロモーター領域のクローニング,②頭部断片への遺伝子導入法の確立,③卵培養法の検討,④エリスロポエチン遺伝子(造血ホルモン)の発現とタンパク質生産を行った.【結果】構築したデータベースより見出した推定プロモーター領域を4つのうち,3つのクローニングが終了した.頭部断片への遺伝子導入においては生存率100%,形質転換効率20%となり,PCRによる導入遺伝子の検出に成功した.卵培養法に関しては,砂培地で孵化することを見いだしたが現在も最適条件を検討している.また,エリスロポエチン遺伝子の発現とタンパク質の検出に成功した.【業績】論文1件,招待講演2件,学会発表1件,受賞1件,webメディア掲載1件.
すべて 2020 2019 その他
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 2件) 備考 (4件)
Environ. Sci. Pollut. Res.
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https://doi.org/10.1007/s11356-019-05133-x
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https://na-nagaoka.jp/nagaoka/12508
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http://material.nagaoka-ct.ac.jp/staff/shin-ichi-akazawa