研究課題
代謝阻害化合物のChemProteoBase解析、及び、解析システムの構築: 前年度に引き続き2次元電気泳動を用いたプロテオーム解析に基づくChemProteoBaseの精度向上のためにデータベス拡張を行った。昨年度構築したHeLa細胞の2次元電気泳動イメージ上のスポットと同定情報を整理しマッピングして代謝関連タンパク質スポットの発現量を迅速に抽出し、定量的比較するシステムを用いて、スクリーニングで得られた化合物解析を行った。これらの研究で得られた結果をもとに、ChemProteoBaseを含め、現状のプロテオーム解析を用いた化合物の標的分子解析法について「薬剤標的分子同定を目的としたプロテオーム解析の手法」について書籍(医薬品開発におけるオミクス解析技術、情報機構, pp82-90, 2020)にまとめた。また、昨年度、光親和型化合物ビーズを用いた、独自のデータベースに基づく結合タンパク質の探索を加速するシステムの作成と、それを利用してがん関連線維芽細胞の遊走阻害剤の関連因子の同定の報告を行なったが、それに関するタンパク質解析法などについての方法論について論文(Bio-protocol, 10: e3516 and e3517, 2020)にまとめた。それに加え、化合物が標的タンパク質に結合する時に熱安定性を変化させることを利用したセルサーマルシフトアッセイ法を2次元電気泳動に基づくプロテオーム解析を組み合わせた新規の標的タンパク質解析法の2DE-CETSAの開発に着手し、その解析基盤を整えた(Cell Chem Biol, 27:186-196e, 2020)。
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BIO-PROTOCOL
巻: 10 ページ: e3516
10.21769/BioProtoc.3516
巻: 10 ページ: e3517
10.21769/BioProtoc.3517
Cell Chemical Biology
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10.1016/j.chembiol.2019.11.010
J Cell Mol Med
巻: 23 ページ: 6283-6294
10.1155/2019/5459862
http://www.cbrg.riken.jp/csrs/ja/