キサントフィルはカロテノイドの一種であり、抗酸化や抗がん、抗肥満作用を示す機能性が注目されている。パプリカは緑黄色野菜の中でも特にキサントフィルが多く、抽出した色素は天然色素として食品にも使われている。本研究によりパプリカの主要なキサントフィルであるカプサンチンは、肥満による慢性炎症を改善する作用を示すことが示唆された。また体内への吸収効率が高い報告があるククルビタキサンチンAも強い効果を示すことが、初めて明らかになった。肥満による慢性炎症は、糖尿病などの他の生活習慣病の原因となる。パプリカのキサントフィルの食事から摂取は、これらの疾患の予防・改善に役立つことが考えられた。
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