フラクトオリゴ糖をはじめとする難消化性糖類の摂取は動物実験において免疫調節作用を示すことが報告されており,ヒトでの有用性についても研究が進められている。しかしながら,その作用機序は明確になっていない。本研究からフラクトオリゴ糖の免疫調節作用は,急速な発酵に伴う腸内環境の変化が軽度な粘膜炎症が関与することが明らかとなった。一方で,これらの応答は,長期摂取時やヒトの食事に比較的その物性等が近い非精製飼料では観察されないことが明らかとなった。以上から,難消化性糖類の摂取効果については,その摂取方法や添加する食事の種類を考慮して摂取する必要があると考えられた。
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