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2019 年度 実績報告書

食肉の美味しさの客観的指標とは?-筋線維タイプと代謝物・発現遺伝子との相関-

研究課題

研究課題/領域番号 17K07807
研究機関麻布大学

研究代表者

澤野 祥子  麻布大学, 生命・環境科学部, 准教授 (60403979)

研究分担者 水野谷 航  麻布大学, 獣医学部, 准教授 (20404056)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード骨格筋線維 / 遺伝子発現 / RNA-Seq
研究実績の概要

食肉として利用される牛、豚、鶏の筋肉(骨格筋)は、収縮特性や代謝特性の違いから、遅筋タイプと速筋タイプに分類される。さらに、ミオシン重鎖アイソフォームを指標として4種の性質の異なる筋線維タイプMyHC1, 2A, 2X, 2Bが混在する。
食肉の美味しさの客観的指標として、食肉を構成するそれぞれの筋線維タイプひとつひとつがどのような遺伝子で構成されているのか明らかにすることを目的として、前年度では、マウス骨格筋をモデルとしてMyHC1, 2A, 2X, 2Bそれぞれの筋線維片をレーザーマイクロダイセクションで切り取り、骨格筋片からRNAを抽出することに成功した。最終年度では、この微量RNAを用いてRNA-Seqを行って得られたデータセットのデータ分析を行った。
MyHC1, 2A, 2X, 2Bそれぞれのアイソフォームの類似性あるいは異質性について検討するため、各々の相関係数を解析した結果、MyHC1は他の3つの筋線維とは最も相関が低いことが明らかとなった。一方で、MyHC2AはMyHC2Xと非常に高い相関を示した。相関係数値及びHeat Map分布から、4つの筋線維タイプの中で、MyHC1とMyHC2Bは遺伝子レベルで最も性質が異なっていること、MyHC2AがちょうどMyHC1とMyHC2Bの中間的な性質を有すること、MyHC2XはMyHC2AとMyHC2Bの間の性質を示すが、MyHC2Aとより類似した遺伝子発現パターンを有することが明らかになった。
本研究により、各筋線維アイソフォームの相関関係、特に中間タイプMyHC2A,2Xの知見が得られたことで、今後、より詳細に筋線維タイプと食肉の美味しさの相関について検討することが可能となった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2020 2019 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Beef extract supplementation promotes myoblast proliferation and myotube growth in C2C12 cells2020

    • 著者名/発表者名
      Sawano Shoko、Baba Kento、Sonoda Yuka、Wakamatsu Jun-ichiro、Tomonaga Shozo、Furuse Mitsuhiro、Sato Yusuke、Tatsumi Ryuichi、Ikeuchi Yoshihide、Mizunoya Wataru
    • 雑誌名

      European Journal of Nutrition

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1007/s00394-020-02205-4

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Correlation between skeletal muscle fiber type and free amino acid levels in Japanese Black steers2019

    • 著者名/発表者名
      Mashima Daisuke、Oka Yoshiaki、Gotoh Takafumi、Tomonaga Shozo、Sawano Shoko、Nakamura Mako、Tatsumi Ryuichi、Mizunoya Wataru
    • 雑誌名

      Animal Science Journal

      巻: 90 ページ: 604~609

    • DOI

      10.1111/asj.13185

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Effect of Gender, Rearing, and Cooking on the Metabolomic Profile of Porcine Muscles2019

    • 著者名/発表者名
      Sawano Shoko、Oza Keishi、Murakami Tetsuya、Nakamura Mako、Tatsumi Ryuichi、Mizunoya Wataru
    • 雑誌名

      Metabolites

      巻: 10 ページ: 10~10

    • DOI

      10.3390/metabo10010010

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 4種類の筋線維タイプの発現遺伝子プロファイリング2019

    • 著者名/発表者名
      澤野祥子、水野谷航
    • 学会等名
      第42回日本分子生物学会年会
  • [備考]

    • URL

      https://lab-navi.azabu-u.ac.jp/lf-07/

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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