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2019 年度 実績報告書

ラボディスクによる食品中の食中毒菌高感度検出法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K07825
研究機関創価大学

研究代表者

久保 いづみ  創価大学, 理工学部, 教授 (40214986)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード抗体固定化ビーズ / サルモネラ菌 / 抗サルモネラ抗体 / 卵黄 / PCR / ラボディスク
研究実績の概要

2019年度は、抗体固定化ビーズにより捕捉されたサルモネラ菌をマイクロ流路に流して、そこでPCRを行った結果をもとに、ビーズによる捕捉が効率的に行われているかを、ビーズを保持しているマイクロチャンバーでのPCRによる結果の評価をまず、行った。ビーズを保持しているマイクロチャンバーではほとんどのチャンバーでPCRシグナルの上昇がみられ、菌が存在したと判断される、基準値を超えていて、ビーズによる捕捉が効果的であり、かつサルモネラ菌の検出に有効であることが示唆された。PCRシグナルの増加がみられなかったチャンバーは1例のみであった。しかし、流路では、ビーズが観察されないチャンバーでもPCRシグナルの上昇がみられる場所が多く存在していた。そこで、ビーズの分布とPCRシグナルの上昇について、関連性の解析を行った。流路を上流域、中流域、下流域の3領域に分け、それぞれ80個ずつのチャンバーとして、どの領域にビーズが分布しているかということと、PCRシグナルが上昇しているかを確認した。まず、ビーズに分布はほぼ中流域と、下流域であり、上流域に見られたのは1か所のみであった。一方、PCRシグナルについては、上流域ではPCRシグナルの平均値がすべての流路で中流域、下流域より低かった。中流域、下流域ではPCRシグナルの平均値はサルモネラ菌が存在したと判断される基準値より高かった。従って、中流域、下流域でPCRシグナルが上昇したのは、ビーズと共に運ばれてきたサルモネラ菌による可能性が示唆された。用いたビーズの直径は20マイクロメータであり、菌の直径の10倍程度なので、1個のビーズに複数の菌が捕捉されて流路に流され、流路中を遠心力に移動した際に、菌がビーズから離脱してしまったか、PCR中に移動した可能性が考えられる。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Detection of Salmonella enterica in egg yolk by PCR on a microfluidic disc device using immunomagnetic beads2020

    • 著者名/発表者名
      Izumi Kubo , Mitsutoshi Kajiya, Narumi Aramaki, Shunsuke Furutani
    • 雑誌名

      Sensors

      巻: 20 ページ: 1060-1072

    • DOI

      10.3390/s20041060

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] BIOSENSING UTILIZING CD-SHAPED MICROFLUIDIC DEVICE2020

    • 著者名/発表者名
      I. Kubo
    • 雑誌名

      Chemical sensors

      巻: 36 s.A ページ: 79-81

  • [学会発表] CD型マイクロ流路デバイスによるバイオセンシング2020

    • 著者名/発表者名
      久保いづみ
    • 学会等名
      化学センサ研究会
    • 招待講演
  • [学会発表] CD型マイクロ流路を用いた食品中のサルモネラ菌迅速検出2019

    • 著者名/発表者名
      久保いづみ・鍛冶屋 光俊・荒牧 成美
    • 学会等名
      生物工学会第71回大会
  • [学会発表] Rapid sensing device of Salmonella enterica in food based on hot-cell direct PCR2019

    • 著者名/発表者名
      Izumi Kubo, N. Aramaki, M. Kajiya
    • 学会等名
      13th ACCS 2019
    • 国際学会
  • [学会発表] Detection of Microbe cells on Microfluidic Disc Device2019

    • 著者名/発表者名
      Izumi Kubo and Hiromi Hashimoto
    • 学会等名
      Bio4Apps2019
    • 国際学会 / 招待講演
  • [図書] Compact Disc-type biosensor devices and their applications “CHEMICAL, GAS, AND BIOSENSORS FOR INTERNET OF THINGS AND RELATED APPLICATIONS”2019

    • 著者名/発表者名
      Izumi Kubo and Shunsuke Furutani
    • 総ページ数
      408
    • 出版者
      Elsevier
    • ISBN
      978-0-12-815409-0

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公開日: 2021-01-27  

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