研究課題/領域番号 |
17K07877
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
木質科学
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
鈴木 利貞 香川大学, 農学部, 准教授 (80346634)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | オオアブラギリ / 桐油 / 抗酸化活性 / リグナン / ネオリグナン / カテコール / BDF |
研究成果の概要 |
シナアブラギリ油脂から合成したBDFは、減圧蒸留と部分水素添加反応によって、動粘度とヨウ素値を下げることは可能だが、実用化にはより少量の触媒で水素添加反応が可能な条件の検討が必要である。 シナアブラギリ搾油カスの抽出物を各種クロマトグラフィーにより分離・精製した結果、isoamericanol Aなどのカテコール構造を有する7種類のリグナン・ネオリグナン類を単離・同定した。これらは種子の内果皮に特異的に含まれていた。Isoamericanol Aは、BDFの酸化を抑制したことから、シナアブラギリ内果皮から得られるカテコール型リグナン・ネオリグナン類は、酸化防止剤としての利用が期待される。
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自由記述の分野 |
バイオマス化学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
香川県をはじめとした四国の林業は原木価格の長期にわたる低迷により、放棄森林の増加が問題となっている。これにより適切に管理されていれば発生しないはずの土壌流出、森林倒伏、獣害などが発生する危険性が高まり、環境問題の点からも大きな問題となっている。放置された森林の代わりシナアブラギリを栽培し、これから得られる油脂をBDF燃料や木材塗料として利用すれば、地域林業への大きな発展が期待され、地域環境の整備にも貢献できる。また、搾油カスに含まれる抗酸化物質は油脂の酸化防止剤への利用を検討した。これらの研究成果は、植物資源を利用した四国中山間地域の経済的発展に貢献できる可能性がある。
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