研究課題/領域番号 |
17K07919
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生産科学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
筒井 繁行 北里大学, 海洋生命科学部, 准教授 (20406911)
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研究分担者 |
細谷 将 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (60526466)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 寄生虫 / ゲノム編集 / 発生 |
研究成果の概要 |
感染症対策は水産増養殖における最も重要な課題のひとつである。水産重要種であるトラフグの養殖場においては、ヘテロボツリウム症による大量死がしばしば問題となっている。本症は単生綱多後吸盤類吸虫Heterobothrium okamotoi(以下ヘテロボツリウムと称す)がトラフグの鰓に寄生し、吸血することにより発症する。 これまでに我々は、ヘテロボツリウムの幼生が、トラフグ粘液中のIgMを目印として宿主を認識することを明らかにした。この知見を応用し、本研究ではゲノム編集によりIgMをノックアウトした個体を作出し、攻撃試験により感受性の有無を検証することで、本寄生虫に感染しないトラフグの作出を目指した。
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自由記述の分野 |
魚病および魚類免疫
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
トラフグゲノムデータベースからIgM重鎖定常領域の遺伝子配列を抽出し、ガイドRNAを設計した。人為促熟したトラフグから、人工授精により受精卵を得た後、ただちにガイドRNAおよびCas9を実体顕微鏡下でマイクロインジェクションした。ランダムに選出した一部の受精卵からゲノムDNAを抽出し、IgM重鎖定常領域の配列を解読したところ、約6割の個体で変異が確認された。 しかしながら、残りの個体は全て仔魚の段階で死亡したため、これらノックアウト個体がヘテロボツリウムに感染しないという確証は得られなかった。
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